Stoner Onsen vol. 002

GWに長野県の奥蓼科温泉という2000mくらいの所に湯治に行ってきた。

この地は冷鉱泉が湧き出るのでちょうど暑くなってきたとこやし、丁度良いと考えて企画した。
しかし山奥はとても寒く友達は入るのを拒否した。僕しかほぼ冷鉱泉には浸からなかった。一般的にはかなり難易度が高い温泉だったやうな。どの温泉も成分が濃く、トータル12時間くらい入って久しぶりに湯あたりしたそうな。

1.稲子湯

本沢温泉に行くゲートの麓にいとおかしな温泉ありけり。
源泉掛け流し
泉質:硫黄+鉄+炭酸
臭い:上記3つを足したような臭い
温度:self調整可
味:硫黄スカッシュ
雰囲気:スラッジ
ストーナー度:9

2.明治温泉

山道を進んでいくと2つの岐路がある。
左に進めば宿泊拠点の渋御殿湯…右に進めばいとおかしな温泉ありけり。気が付くとハンドルは右に回転し出していた。山を駆け上り…駆け下り…着いた先は明らかに治る温泉。
循環(冷鉱泉は掛け流し)
泉質:硫黄+鉄
臭い:硫化水素臭  鉄臭
温度:加熱槽40,42℃  源泉槽25℃
味:鉄
雰囲気:上品
ストーナー度:6

3.唐沢鉱泉

渋御殿湯から山を歩けばすぐの距離にあるが、積雪のため車で八ヶ岳をぐるーっと回り更に砂利道を5kmほど駆け上る。
するとご立派な建物が姿を現す。よくこんな所に建てたな。旅館から少し登ると幻想的な風景にも出会える、中々乙な温泉。鹿の出来たての糞を見つけたので、近くからずっと見られていた気がした。
循環(冷鉱泉は掛け流し)
泉質:鉄炭酸泉
臭い: 鉄臭
温度:加熱槽38,42℃  源泉滝5℃
味:爽やかな鉄
雰囲気:落ち着く
ストーナー度:7

4.渋御殿湯

標高1880mに位置する国民宿舎。GWというものの宿泊者は僕たち合わせて2組だった。ここは宿泊者しか入れない霊泉がある。足元自噴の冷鉱泉で、常時ぶくぶく湧いている。30度くらいの天然ジャグジー。硫黄と明礬臭もキツく最高な雰囲気。加熱槽と源泉槽もあり、無限ループに引き込まれること山の如し。源泉槽には緑の葉っぱが生えており、その湯口の近くに羽虫が集団でうじゃうじゃいた。始めは気持ち悪かったが、じっと観察しているとこいつら…湯治してる…。羽を源泉に当てたり、飲泉しとるっ!!その時頭のてっぺんに雷が落ちた!人間も虫も一緒なんや!みんな湯治するんや!その瞬間彼らは立派な湯治者になっており、気持ち悪いという感じは吹っ飛んでいた。気付いたら湯の成分が身体中を包んでおり、冷たいはずなのに暖かい力を感じた。桃源郷とか何処にあるんやとか思っていたけど、実は最も身近にあったんや。ここはそれを気付かせてくれる現実と幽界への狭間であると記しておこう。あ、冒頭で宿泊者は2組と言いましたが、彼らも含め3組だったと訂正しておこう。
冷鉱泉は掛け流し
泉質:単純硫黄
臭い:硫黄+明礬臭
温度:加熱槽42℃  源泉槽26℃ 霊泉槽30℃
味:ちょっとすっぺー石灰
雰囲気:人間とか虫とか区別なかった時代
ストーナー度:9(24時間入れたら10)